第3話「キッスは目にして」

そういやー昨日丁度「軍人」の求人があったので
二人して志願してみました。
一兵卒の制服です。
なんだかうっかりしっくりくる。

そして同じ日同じ時間に初出勤だったにも関わらず
真田さんだけ即日「諜報員」へ昇進。
神兵っぷりを発揮しすぎて怖いです。

帰宅後トイレ掃除をしていた嶋本さんを捕まえて
褒め殺し

真田「嶋本は本当に偉いな」
嶋本「……は……?」
真田「細かい所に気がつく」
嶋本「……(隊長が気がつかなすぎなんやと思うねんけどな……)」
真田「嶋本がいると助かる」
嶋本「は、ぁ。ありがとうございま、す……?」
真田「こちらこそ」

訳が判らないけどなんだか悪い気はしない。

調子付いてご飯の準備をしていた嶋本さんに想いを伝えます。

真田「嶋本を見ていると胸が苦しくなるんだ」
嶋本「……は、え?え、……隊長?」
真田「多分、俺は嶋本の事が好きなんだろうと思う」
嶋本「…………っ」
真田「嶋本は?」
嶋本「え……」
真田「俺の事をどう思う?」

嶋本「……ど、どう、て、
き、嫌いなわけないやないですか」
嫌いな奴とバディなんてよう組まんし……」
真田「嫌われてはいないんだな」
嶋本「嫌いませんよ!……嫌い、ません……」
真田「……」
嶋本「……」
真田「……嶋」
嶋本「……、す、好きです、よ?ええ上司やと思うし、
そ、尊敬、してます、し……」
真田「好きだと言ってくれて嬉しい」
嶋本「す、好きですけど、多分っその、……ベクトルがっ」
真田「嶋本が俺の事を好きだと言ってくれて嬉しい
嶋本「……」

有無を言わせません。
既成事実を作ったもん勝ちです。

嶋本「(……ま、ええか……)」

いいんだ。

よっぽど嬉しかったものと見えて、
なんと引っ越してきて初めてお皿を洗いました。

でもうちには食器洗い機があるので実はその行為は無(略)

次の日お仕事から帰ってきました。
会話は今日の海難の事。

嶋本「やっぱりあの周辺は入り組んでるんですよ。
せやから事故も多い」
真田「岩礁に乗り上げる船が後を絶たないのもその所為だな」

部屋のマシンで筋力トレーニング。
軍人は身体が資本ですから。

真田「……(もくもく)」

この後8時間ばかり筋トレ。
加減を知らない。

着々と既成事実を重ねていきます。

真田「嶋本は可愛いな……」
嶋本「真田さん……」

流されています。
流されていますよ嶋本さん。

嶋本「……なんかもう別にええような気がしてきた……」

嶋本「ん?なんやこれ」

なぜかある魔法のランプ。
擦ると魔人が出てきて言いました。

魔人「悩みがあるのか?」
嶋本「え、いや、別に……」
魔人「それは家族の事か?友人の事か?」
嶋本「聞く気ないやろ自分……でも待てよ。
ここで下手に「家族」ちゅうて隊長に変な事あっても困るし……」
魔人「どっちだ?」
嶋本「えー、……ほな、友人」

それなら下手な事があっても別に構わないしね。(酷)

変な呪文をかけられてしばらく……
「友人の誰かが貴方の事を好きになったようです」

嶋本「えっ」

突如現れる木手君

木手「……なんでしょうねこの気持ち……」
魔人「お幸せに」
嶋本「え、え、え。ちょ 待っ」
木手「……嶋本さん……」
嶋本「えっ嘘、これホンマ?どっきりとかとちゃうくて?」

中学生の熱っぽい視線を感じます。
そして発想に年代を感じます。

木手「嶋本さん……」
嶋本「き、木手君……いらっしゃい。な、なんか飲むか?」
木手「行かないで下さいよ、嶋本さん」
嶋本「いや、でも遠い所わざわざ瞬間移動で……
てそしたら疲れてるわけないやんな。はは。はは、は……」
木手「…………(熱視線)」

嶋本進次・貞操の危機です。

嶋本「(正直貞操の危機を隊長以外で
感じる事になるとは思わんかった……!!)」

ワタシもです。
しかも年齢ダブルスコア。

木手「どうして嶋本さんはあんな人と
一緒に住んでるんですか?」

この間シカトされた事が悔しかったらしいです。

木手「あんな人よりオレたちと……いえ、
オレと暮らしましょう!」

嶋本「……「あんな人」ぉ?」
木手「そうですよ。碌なもんじゃないですよ」
嶋本「ちょぉ待てや。なんでそこまで言われなあかんねん。
自分に隊長の何が判るっちゅーねん」
木手「嶋本さん……?」
嶋本「確かにな、人の話聞かんし、すぐ抱きついてくるし
皿は片付けんし、トイレ掃除もようせんし、
一般生活に費やすメモリは256(ニゴロ)程度かも知れんけどな、
隊長は、俺にとって特別な人や!
隊長悪く言うっちゅー事は俺に喧嘩売ってんのと一緒や!
判ったか!二度と言うな!」

木手君怒られてしまいました。
でももっと酷い事言ってますこの人。

そんな事があった次の日、仕事も手につきません。
帰宅後テレビ前に置かれたラブソファに座って、
物思いにふける嶋本さん。

嶋本「(……他人が隊長の事悪く言うの、ほんまムカついた…… ……俺、隊長の事好きなんかな……
まあ、……好きなんやろな、……でも)」

真田「どうした、嶋本」
嶋本「あ、……隊長」
真田「何か悩み事か?」
嶋本「…………隊長とこうして話すの、久々ですね」
真田「ああ。部隊が違うからな」

書き忘れましたがこの時点で
真田:エリート部隊  嶋本:下級将校
です。
常に先を行く男、真田甚。

真田「寂しかったか?」
嶋本「……」
真田「冗談だ、怒るな」
嶋本「……はい」
真田「……嶋本?」
嶋本「…………寂し、かったです」

フラグ成立。

徐々に嶋本さんの傍に近づいていく隊長。
テレビの内容なんかもう頭に入りません。
そっと腕を回す隊長。

真田「……嶋本」
嶋本「……隊長、俺、……俺、どっかおかしいかも知れません」

――こんな事されて、嫌じゃない。

そんなBL風モノローグを入れて見ました。

別角度から。

真田「おかしくないよ」

むしろ隊長的には美味しい展開。
嶋本さんが嫌がらないのをいい事に、
身体をまさぐり続けています。

真田「嶋本……」
嶋本「あっ……」

強く引き寄せられて、抱擁。

――こんな事されて、嫌じゃな(略)

二回も言わんでいいです。

調子に乗った真田さんがそのままちゅうをしようとした所、

嶋本「……あ、あかんです。駄目」
真田「……何故」
嶋本「……や、やって、俺ら、その。
別に恋人とかとちゃう、し」

これには真田さんが物凄く落胆しました。
面白いくらい落胆しました。
真田さんが。

でも真田さんは諦めません。
次の日仕事から帰って来て、着替えた嶋本さんを
ソファでまた抱きしめます。

真田「……嶋」
嶋本「……」

抱きしめられたりするのはOKらしいです。

寝室で、もう一度強く抱きしめます。

真田「嶋本……」
嶋本「隊長、……」

嶋本さんが抵抗を忘れています。
真田さんはテクニシァンですね!

そしてちゅうリベンジ。

嶋本「だから、あかんゆーてるやないですか」
真田「……(ちっ)」

ぎゅうは許してもちゅうは許さない嶋本さん。
そして断られてるのになぜか上がる親密度。
無事にちゅう出来る日は来るんでしょうか。

続いた!

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SugakoSatoh@√310